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脳神経外科

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概要

一般社団法人National Clinical Database (NCD)の手術・治療情報データベース事業への参加について

2015年 名寄市立総合病院 脳神経外科


当科は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。

この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。

この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、当科が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。 

  1. NCDに登録する情報の内容

    2015年1月1日以降、当科で行われた手術と治療に関する情報、手術や治療の効果やリスクを検証するための情報(年齢や身長、体重など)を登録します。NCDに患者さんのお名前を登録することはなく、氏名とは関係のないIDを用いて登録します。IDと患者さんを結びつける対応表は当科で厳重に管理し、NCDには提供しません。
     
  2. 登録する情報の管理・結果の公表

    登録する情報は、それ自体で患者さん個⼈を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。

    当科及びNCDでは登録する情報の管理にあたって、情報の取り扱いや安全管理に関する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。

    データの公表にあたっては、NCDが承認した情報のみが集計データとして公表されます。登録するデータがどなたのものであるか特定されることはありません。
     
  3. 登録の拒否や登録情報の確認

    データを登録されたくない場合は、登録を拒否して頂くことができます。当科のスタッフにお伝えください。

    また、登録されたご自身のデータの閲覧や削除を希望される場合も、当科のスタッフにお知らせください。なお、登録を拒否されたり、閲覧・修正を希望されたりすることで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。
     
  4. NCD担当者の訪問による登録データ確認への協力

    当科からNCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するため、NCDの担当者が患者さんのカルテや診療記録を閲覧することがあります。

    当科がこの調査に協力する際は、NCDの担当者と守秘義務に関する取り決めを結び、患者さんとIDの対応表や氏名など患者さんを特定する情報を院外へ持ち出したり、口外したりすることは禁じます。
本事業への参加に関してご質問がある場合は、当科のスタッフにお伝えください。また、より詳細な情報は下記に掲載されていますので、そちらもご覧ください。

一般社団法人 National Clinical Database(NCD)
(ホームページURL: https://www.ncd.or.jp/

道北脳卒中共同研究(NOHSS)

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)は全国で年間約150万人発症しており,当科においても入院患者数の半数強を占めています。また寝たきりの原因の40%が脳卒中であると云われており,高齢化の進む道北地域では今後さらに発生数が増加することが懸念されています.当科では上川北部・南宗谷の16市町村(総人口約10万人)を対象に,2002年から2011年まで9年間脳卒中疫学調査を行い、その調査結果は下記医学雑誌に投稿掲載されております。
  1. 徳光直樹、白井和歌子、相澤 希、佐古和廣:北海道・道北地域における脳卒中症例の検討-道北脳卒中共同研究3年間のデータより-.脳卒中 28:554-559、2006
  2. 白井和歌子、徳光直樹、和田 始、齋藤仁十、相澤 希、佐古和廣:北海道北部における脳卒中の実態調査-道北脳卒中共同研究9年間のデータより-.脳卒中 36:23-28、2014

脳神経外科・手術成績

脳動脈瘤:2000年1月~2014年12月

  • 未破裂脳動脈瘤 230症例・262動脈瘤 (クリッピング;196例、コイル塞栓;34例)
    平均年齢:62.7歳 (38~84歳)、男性/女性:66例(28.7%)/164例(71.3%)
    後遺症出現:4例(1.7%),死亡:1例(0.4%)
    mortality & morbidity rate:2.17%
  • クモ膜下出血(破裂脳動脈瘤)
    全くも膜下出血症例数:365例、平均年齢:64.6歳 (26~98歳)
    手術施行例:288例(クリッピング;273例、コイル;15例),平均年齢:63.1歳(26~92歳)
    手術施行率:78.9%
    • 入院時重症度(Hunt&Kosnik分類)
      I度 II度 III度 IV度 V度
      90(24.7%) 87(23.8%) 50(13.4%) 57(15.6%) 79(21.6%)
    • 手術症例重症度(Hunt&Kosnik分類)
      I度 II度 III度 IV度 V度
      88(30.6%) 85(29.5%) 49(17.0%) 46(16.0%) 19(6.6%)
    • 手術成績(Glasgow Outcome Scale)
      GR MD SD V D
      172(59.7%) 28(9.7%) 52(18.1%) 20(6.9%) 16(5.6%)
    • 重症度別手術成績
      (1) 重症度I~III:223例
      GR MD SD V D
      161(72.2%) 16(7.2%) 32(14.3%) 5(2.2%) 9(4.0%)

      (2) 重症度IV・V:66例
      GR MD SD V D
      12(18.2%) 12(18.2%) 20(30.3%) 15(22.7%) 7(10.6%)
    • 年齢別手術成績
      (3) 70歳以上:105例(36.5%)
      GR MD SD V D
      44(41.9%) 11(10.5%) 32(30.5%) 14(13.3%) 4(3.8%)

※Glasgow Outcome Scale

  • GR (good recovery):後遺症がないかわずかに障害を残すが元の生活に戻れている
  • MD (moderately disabled):ある程度の神経学的・知的障害があるが,日常生活を自立しておくることが出来る
  • SD (severely disabled):身体的・精神的障害のため,日常生活に介助を要する
  • V (vegetative state):植物状態
  • D (dead):死亡

頚動脈狭窄症:2000年1月~2014年12月

  • 頚動脈血栓内膜剥離術:
    全150例,平均年齢71.7歳、
    術後合併症:一過性運動麻痺3例(2.0%)、術創出血1例(0.7%)
    周術期死亡:0例
    術後1ヶ月以降の死亡:1例(0.7%);消化管出血
  • 内頚動脈ステント留置術:
    全42例,平均年齢74.4歳、
    術後合併症:運動麻痺6例(14.3%);虚血によるもの5例、過灌流症候群1例
    周術期死亡:1例(2.4%)

脳神経外科・入院症例

  全患者数 脳卒中 未破裂
脳動脈瘤
頭部外傷 脳腫瘍 てんかん 検査入院
その他
脳梗塞・
TIA
脳出血 くも膜下
出血
AVM 脳挫傷・
硬膜下
血腫
急性硬膜
外血腫
脳振盪 慢性硬膜
下血腫
2000年 448 117 67 28 3 12 32 4 13 36 19 19 98
2001年 502 129 78 35 2 11 37 6 15 25 26 18 119
2002年 479 147 67 28 1 27 38 2 18 31 19 10 94
2003年 499 174 80 25 3 15 28 3 17 27 19 21 84
2004年 521 181 90 34 3 14 40 3 12 29 15 12 80
2005年 467 181 66 26 0 11 30 3 11 28 12 7 85
2006年 476 174 78 31 2 9 29 3 10 39 12 17 72
2007年 445 176 69 22 1 13 23 0 7 26 12 15 80
2008年 521 181 66 37 1 29 25 4 11 21 9 24 102
2009年 519 206 59 41 1 19 29 4 16 26 16 15 87
2010年 539 222 49 24 4 19 33 6 18 46 12 15 91
2011年 486 196 66 22 1 5 28 3 5 44 12 19 85
2012年 551 211 72 20 0 13 35 1 10 31 8 33 117
2013年 512 207 65 17 1 15 31 5 6 23 5 37 100
2014年 502 185 42 18 3 15 41 3 10 26 16 24 119

※1 TIA:一過性脳虚血発作
※2 AVM:脳動静脈奇形

脳神経外科・手術件数

  総手術数 脳動脈瘤手術 脳腫瘍
手術
血行再建術 頭蓋内
血腫除去
慢性硬膜下
血腫穿孔洗浄
水頭症
手術
減圧開頭 その他
クリッピング コイル塞栓 CEA CAS 選択的
血栓溶解・
血管拡張
2000年 140 31 1 13 6 0 9 17 36 12 1 14
2001年 161 36 1 16 5 0 10 19 30 11 2 31
2002年 169 48 2 12 4 0 10 21 35 12 6 19
2003年 148 32 0 14 4 0 10 16 32 11 8 21
2004年 140 32 3 11 3 1 9 11 32 12 4 22
2005年 124 28 2 9 6 3 4 16 31 6 2 17
2006年 146 26 3 8 5 4 3 17 39 12 6 23
2007年 132 25 5 11 6 4 4 15 29 9 3 21
2008年 144 44 8 10 5 14 4 4 28 11 3 13
2009年 129 37 8 7 6 14 6 7 27 10 0 7
2010年 166 28 9 5 11 7 5 16 50 16 2 17
2011年 137 22 2 3 16 5 3 15 45 9 4 13
2012年 143 20 3 4 22 7 2 23 27 7 5 22
2013年 129 24 4 4 27 0 2 12 24 11 5 15
2014年 146 32 2 9 25 3 4 13 30 8 1 18
2154 465 53 136 151 62 85 222 495 157 52 262

※1 CEA:頚動脈血栓内膜剥離術
※2 CAS:内頚動脈ステント留置術

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