医事課情報係では診療情報管理士を中心として、医師や看護師が質の高い安全な医療を提供するために欠かせないカルテを、点検・保管・管理するだけでなく、データベース化や分析などの業務を行っています。

　診療情報管理士は、医療機関における患者さんの様々な診療記録および診療情報を適切に管理し、そこに含まれる情報を活用することにより、医療の安全管理、質の向上および病院の経営管理に寄与する専門的な職業です。

　当院では電子カルテと紙媒体による管理を行っています。保管している診療記録や検査記録などを速やかに取り出し情報提供できるように、患者IDによる一元的管理を行っています。

　退院時要約とは、入院中の患者さんの病歴や入院時の身体・検査所見・入院経過など、入院中に行った医療内容を簡潔明瞭に記録したものであり、退院後速やかに作成されることは病院の医療の質の向上につながります。

　診療記録から診断病名（ICD-10分類）や手術などの各種診療内容を病歴管理システムに入力しています。この情報を各学会報告や公的機関等の報告などに利用しています。

ICD；疾病及び関連保健問題の国際統計分類（International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems）の略称

　当院の入院費は一部を除いて包括支払い方式となっています。DPC制度では、傷病名を基準に医療費を決定していく計算方法で、診療に応じて決められた治療内容や入院日数、点数などの管理や整理をしています。

　DPC；診断群分類（Diagnosis Procedure Combination）の略称

　「がん登録」とは、がんの診断、治療、経過などに関する情報を集め、保管、整理、解析する仕組みのことです。「がん登録等の推進に関する法律」に定められた事業により、登録データは北海道がんセンター（全国がん登録）、国立がん研究センター（院内がん登録）へ提出しています。

　また、個人情報の保護や管理に対する規定が厳しく定められており、個人が特定されるような形で公表されることはありません。